2010年1月15日金曜日

子供が誕生日パーティーに招かれたら


イギリスでは、誕生日は大人になっても楽しく祝うのが当たり前です。幼いころから友達を招いてパーティーをするのが習慣になっています。家庭によって、その祝い方はまちまちですが自宅でパーティーをする場合と、会場などを借りて行う場合とがあります。近年では、子供のパーティーのコーディネーターも豊富で、いろいろなテーマの催しを選ぶことができます。

3-4歳までは、口頭で親から招かれる場合もあり、パーティーに子供を連れて行っても、その間は親が付き添うという場合が多いようです。5歳くらいになると学校のクラスメートから招待状をもって帰ってくるか、送り迎えのときに親から直接渡されることもあります。10-11歳くらいになると徐々に子供同士で、連絡しあうようになっていきます。


招待を受けたら
まず、招待状を渡されたら、日程と場所を確認し、招待状に記された連絡先に出欠席をなるべく早く伝えます。パーティーのテーマが招待状から明確でない場合は、そのときにどんなパーティー予定しているのか聞いてもいいでしょう。それによって服装もそれにふさわしいものを着せるようにするからです。たとえば、男の子のパーティーでは、フットボールパーティーなどもあるので、その場合はサッカー着を着せればいいのです。女の子のパーティーにも、いろいろなパーティーがあるようなのでパーティードレスがふさわしくない場合もありますので、あらかじめ確認しておくのがいいでしょう。また、子供が食ものにアレルギーを持っている場合は、聞かれなくてもそのことをホストの親に前もって伝えておくのがマナーです。

プレゼント選び
プレゼントは、10ポンド前後のものを本人の年齢にふさわしいものを選ぶようにします。幼い妹や弟のいる子には、それを配慮したものだと喜ばれるかもしれません。プレゼントは、包装して誕生日カードを添えます。その場合カードを封筒のままプレゼントにセロテープでくっつけるか、包装のリボンの中に入れて、プレゼントとカードがばらばらにならないようにしましょう。後から、どの人からもらったものかわからなくなってしまうのを避けるようにです。プレゼントに関しては、私自身のやり方では、やむを得ない場合以外は、なるべくパーティーに招かれた子供に選ばせるようにします。あらかじめどのようなものがいいか案を出し合い、親からどのようなものがふさわしいかを説明し一緒に探しに行く、ということも子供の「人に贈り物をする喜びの心」を育てるいい経験になります。11歳以上になると、プレゼントの代わりに現金を渡すのが増えているようですが、私自身はなるべく物を贈るようにさせています。確かにティーンになると10ポンド前後のプレゼントを見つけるのは容易ではなくなりますが、時間をかけて贈り先の人のことを考えて選んだもののほうが、心がこもっていていい、と私は思います。

パーティー当日
パーティー場についたら、ホストの親に挨拶し、子供のみを置いていく場合は、迎えの時間を確認します。その間外出する予定の場合は、携帯電話の番号をそのときに渡すように用意しておくのもいいでしょう。子供から直接プレゼントを渡させましょう。

パーティーは、ほとんどの場合2時間と考えていいでしょう。その間軽いスナック類またはサンドイッチやピザなどが用意されるのが普通です。それらは、パーティーのテーマに沿ったアクティビティを終えたあとに子供たちのみがみんなで座って食べ、誕生日ケーキが出場し、ハッピーバースデーの歌を歌って、ろうそくを誕生を祝われる本人が吹き消すことで終わります。ケーキはその場って切って配布されるか、または帰るときに一切れ渡されます。その後は、ゲームの時間が少しある場合もあります。パーティー中にプレゼントを開くということはしません。

付き添っている場合は、タイミングを見てそのころに帰るようする。また、迎えに戻る場合は、時間どおりに行くようにしましょう。たぶん大勢の子供たちが遊びまわっている場面に到着するでしょうから、自分の子供を見つけ、子供から直接ホストにお礼を言わせて帰るようにしましょう。ホストに余裕がありそうだったら少し会話を交わしてもいいのですが、人数が多いパーティーの場合は、責任者が迎えに来たことを確認することだけで精一杯の場合もあるので、速やかに去ったほうがいいでしょう。

パーティーに参加することは子供にとって大事な社交技術を学ぶ場でもあります。後日はホストに、お子さんにとって楽しい誕生パーティーだったのか、聞いてみたらどうでしょうか。また、わが子がパーティー中、どのような振る舞いをしていたのか探るチャンスでもあります。

2010年1月5日火曜日

テーブルマナーを何歳から子供に教えるか

クリスマスシーズンやお正月は親戚や友人との交流も多い時期。テーブルマナーは、幼いころからの癖でもあります。今まで意識してきたかどうかはともかく、大人の人でもビジネスランチなどのときにテーブルマナーのひどい人を時々見かけます。現実的にマナーをわきまえている人よりも、マナーを知らない人のほうが目立ってしまい、どんなにスマートな身だしなみをしていている方を見ても、エチケットをわきまえていないとせっかくのスタイルやイメージが台無しになってしまいます。

また、普段からテーブルマナーを家庭で練習していないと、外食をしたときや他人の家に食事に呼ばれたときだけ整えようと思っても、不自然になり、そればかりを気にして食事を楽しめなくなってしまったら、残念なことです。

結構我が家は、子供たちが大人になってどこにお呼ばれしても恥ずかしくないようにと、テーブルマナーは日常的に教えています。子供がフォークがもてるようになったころの2-3歳ころからはじめることができます。4歳までには、ナイフとフォークの正式な持ち方を教えてあげるといいでしょう。4-5歳は、まだ硬いものを自分で切ることはできないかもしれませんので、大人が一口くらいの大きさに切ってあげますが、それをナイフとフォークを持ったまま食べるようにしつけます。つまりナイフで切ることはしなくても、必ず持たせます。フォークは、ナイフとフォークを持ったときの持ち方で、フォークの歯を下に向けて食べ物を刺し、そのまま口に持っていくように教えます。

ナイフを皿の横に置いて、フォークだけを持ち替えてスプーンのように使うのは、アメリカでよく見られる習慣のようですが、イギリスではバッドマナーですので、イギリスのテーブルマナーは、アメリカとは少し違うところも知っておいたほうがいいかもしれません。A Butler's Guide to Table Mannersは、英国生まれ、英国育ちのバトラーが丁寧にテーブルマナーを説明してある本です。図入りなので、ナイフとフォークの正しい持ち方から、テーブルセッテイングなどまで詳しく説明してあります。我が家にも一冊ダイニングルームに置いてあり、時々、子供たちと一緒に定かでない点を遊び半分に調べるのに利用しています。


先日10歳の女の子を連れた友人がうちに遊びに来ましたが、食事中のマナーがひどいので、親に注意されていました。でも、家では許されている食べ方を外出したときだけ直そうと思っても難しいのが現実です。その子の親は恥ずかしそうにしていましたし、注意された子も人前で注意されたことをいやそうにしていました。

普段から家庭でマナーについて話し合い、よい癖をつけていけば外出したときも心配せずにひと時を楽しむことができます。子供たちはそれぞれ将来社交的な場が増えますし、仕事場を通してでも大勢の人と食事をする機会が自然と増えます。英国中流の家庭では、テーブルマナーを幼いころから教えるのが普通です。また、子供でも大人に混ざって静かに食事ができるようにしつけるのが、イギリスの伝統的なマナーでもあると思います。

親として、子供にそのような技術を身に着けることができるように、普段から教えてあげるのがいいと思います。